特定領域研究を推進するにあたっての基本的な考え方
本特定領域は,6つの計画研究(実験5+理論1)と2の公募研究とからなる。
実験の5つの計画研究(A1--5)は,現存する国内外の粒子ファクトリー加速器(トップファクトリー,
Bファクトリー,Kファクトリー)を使って「質量の起源と超対称性物理」に迫ろうとするものである。
それぞれのファクトリーの長所をいかすと同時に,
計画研究間の連絡を密にして,データ中に隠れている「標準理論からのずれ」を
特定できるよう総合的な解析を行う。
理論研究(A6)は実験データをもとに,どのような事象に注目すべきか,
現在の測定値からどのような理論的考察ができるかなどについて,
実験グループに対して適切かつ迅速なフィードバックができるよう留意して
独創的研究を推進する。
実験,理論ともに公募研究をそれぞれ一つずつ設ける。
実験分野では,将来の高エネルギー加速器実験(超高エネルギー
線形衝突型加速器JLC,陽子陽子衝突型加速器LHC,ミューオンコライダー,
ニュートリノファクトリーなど)
に備えるための新しい
実験技術の開発,加速器を用いた実験の提案,さらに新しい加速器技術
の開発などについて公募を行う。
理論分野では,これらの加速器実験で期待される新しい素粒子物理
についての現象論的研究を広く公募する。
総括班は,本領域の運営が円滑に進むよう研究者間のコミュニケーションの徹底と
学会や一般社会への情報の開示に努める。
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