領域代表者および計画研究の研究代表者の最近の主要研究業績
金 信弘 (領域代表者)
主な業績
1995年トップクォークの発見,1998年Bc中間子の発見,
さらにWボゾンの質量の精密測定など,
陽子反陽子衝突実験CDFで多くの業績がる。
CDF日本グループ代表であり,
ハドロンコライダー物理の国際的リーダーである。
「1.8TeVの陽子反陽子衝突によるBc中間子の発見」により
第45回大韓民国学術院賞受賞(受賞日2000年9月18日)。
最近の主たる論文リスト
相原博昭
主な業績
電子・陽電子衝突型加速器であるSLACのPEP、KEKのTristanにおいて、
主に、電磁・弱相互作用とB中間子崩壊の研究を行なった。
最近では、、陽子・反陽子衝突型加速器Tevatronでの実験で、Electroweak groupの
リーダーを努め、W中間子の研究やトップ・クォーク発見に大きく貢献した。
米国カリファルニア大学ローレンスバークレー研究所の 1994年 Outstanding
Performance Award.
1995年KEK Bファクトリ−におけるBELLE実験に参加し,
2000年4月より実験責任者の一人(co-spokesperson) 。
最近の主たる論文リスト
大島隆義
主な業績
ニュートリノの質量測定において、独自の手段を開発、実験を遂行し、
世界のリーダーの一人として貢献してきた。
さらに、Φファクトリーの検討をすすめK中間子のCP非保存について、
新しい研究方法の検討・開発を進めた。
最近の主たる論文リスト
杉本 章二郎
主な業績
BNLでのE787実験日本グループを率いてて参加し、
ガンマ線検出器などを作る。
この結果、
K+→ π+νν
事象を初めて観測する。
さらに、この事象数を増やすためのE949実験を、日本側の
グループを率いて、推進している。
また、大強度ビームを用いたK中間子実験の検討を進めてきている。
最近の主たる論文リスト
山中 卓
主な業績
FermilabでのCPの破れの実験に長らく携わり、直接的CPの破れ
の確立に貢献した。
また、E799, KTeV-E799の共同責任者として、
高いエネルギーの$K_L$を用い、多体の稀崩壊を用いて
CPの破れを研究する新しい分野を切り開いた。
KL → π+π-e+ e-を初めて観測、
さらにこの崩壊において力学変数の分布に表れたCPの破れを初めて観測。
また、
KL → π0e+ e-, π0μ+μ-, π0νν
などに対して世界で最良の分岐比の
上限値を与えた。
最近の主たる論文リスト
日笠 健一
主な業績
(1) 超対称模型:
超対称性の破れのスケール(超対称粒子の質量)が大きい場合,
超対称性で関係づけられている結合定数同士の間に,対数的な不一致が現れる
ことを,スカラークォークの崩壊過程において見いだした。
(いわゆる super-oblique correction)
また,W ボソンの超対称パートナーの崩壊を調べることによって,
エネルギー的に生成不可能なスカラーレプトン,クォークの質量の情報が
得られることを示した。
(2) ヒッグスセクターの物理:
軽いヒッグス粒子が存在しない場合は,WW散乱が TeV 領域で強くなるが,
500 GeV のリニアコライダーでこの強い相互作用の効果が検証できる可能性が
高いことを示した。
また,電荷2のヒッグスボソンの崩壊において,従来無視されてきたフェルミオン4個
への崩壊が重要であることを指摘した。
(3) トップクォークの物理:
Tevatron での陽子・反陽子衝突実験において,トップの関与する高次元有効相互作用
に対してどのような制限が得られるかを評価した。
また,超対称理論の Rパリティを破るトップの相互作用に対し,トップの偏極が
よい観測量を与えることを示した。
(4) ハドロン物理:
低エネルギー ππ散乱振幅のカイラル対称性に基づいたパラメトリゼーションを
提案し,スカラーメソンσが存在するとした方が実験データを
よく再現することを示した。
最近の主たる論文リスト
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