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STJとは

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STJとは超伝導トンネル接合素子(S uperconducting T unnel J unction)の略称で, ジョセフソン接合を利用した非常に優れたエネルギー分解能を持つ放射線検出器の一種である. STJは,二つの超伝導体を非常に薄い絶縁膜で弱く結合した構造を持ち超伝導体の転移温度以下の極低温状態で動作させることによって, 超伝導体のエネルギーギャップ(2Δ)を単位とした入射粒子のエネルギーを測定を可能とする. 2Δは,Si のバンドギャップに比べると3桁以上小さいので,STJは,半導体検出器に比べると統計的に30倍以上のエネルギー分解能を得られると期待される.超伝導体の種類によっては,赤外線からX線の単一光子のエネルギー測定が可能な点がSTJの特徴である.

構造

STJは基本構造として上下二枚の厚さ数百nmの超伝導膜を数nm厚の絶縁膜(トンネルバリア)で隔てたSIS (Superconductor-Insulator-Superconductor)構造を持ち,上下の超伝導体に読み出し用の配線が接続されている.

下の左図は俯瞰図,右図は断面図でそれぞれSTJの構造を模式図で表したものである.
薄紫が基板、緑が超伝導膜、黒が絶縁膜(トンネルバリア)、灰色が読み出し用の配線を表わす。青は、読み出し線と超伝導膜との絶縁のための絶縁膜(左図では、省略)。

各部名称
1.超伝導膜(上部電極)
2.超伝導膜(下部電極)
3.アンダーレイヤー
4.コンタクトホール


動作原理

超伝導体には,フェルミ準位を中心にエネルギーギャップEg=2Δが存在し、Egは超伝導状態にある電子対(クーパー対)を解離させ、常伝導状態にある二個の電子をつくることに対応する.
STJは入射した放射線(光子)のエネルギーを測定します。
そのしくみは、以下の通りです。
1.放射線(光子)がSTJに入射し、光電効果で吸収される。
2.この際に得たエネルギーによって、超伝導膜中でフォノンの励起やクーパー対の解離による準粒子(電子)対の生成が起こる。
3.生成された電子がトンネル効果で絶縁膜(トンネルバリア)を通り抜け、電流として観測される。
放射線が入射していない時には電流は流れず、放射線が入射した時には放射線のエネルギーに応じた大きさの電流が観測されます。

エネルギー分解能
STJは、放射線からのエネルギー付与で生成された準粒子を電流として観測します。
そのため、準粒子の生成された数によってエネルギー分解能が決まります。
準粒子の生成数が多い=クーパー対が解離しやすいほどエネルギー分解能は良くなります。
超伝導膜に用いる金属によって、クーパー対の解離しやすさは異なります。
そのため、同じエネルギーの放射線が入射した場合でも、生成される電子対の数(=電流の大きさ)が違ってきます。
クーパー対が解離しやすいものほど、放射線のエネルギーを細かく電流の大きさに反映するため、エネルギー分解能が良くなります。

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Topic revision: r7 - 2012-02-02 - 07:28:32 - YujiTakeuchi
 
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